開催日:平成30年 2月23日

会議名:平成30年第1回定例会(第4日 2月23日)

 

○12番(山宮きよたか議員)  私、山宮きよたかは、公明党目黒区議団の一員として、代表質問のとおり、教育のさらなる充実に向けて一般質問をさせていただきたいと思います。大きく2点、5項目に分けております。よろしくお願いいたします。

大きな1点目、めぐろ学校教育プランの取り組みについて。

目黒区の教育施策は、昨年3月に新学習指導要領が示され、小学校における英語の教科化や特別教科道徳の導入、中学校における特別支援教室の本格実施など、学校教育をめぐる環境の変化に対応していくことが求められている中、めぐろ学校教育プランを着実に実行して、21世紀をたくましく生きる人間性豊かな目黒の子どもの育成と、魅力と活力にあふれ、信頼される学校を目指して教育施策に取り組んでいくことが重要であるとありました。

目黒区の教育の現状として、全国学力・学習状況調査結果から、確かな学力の向上については、知識や活用は全教科において、小・中学校の平均正解率を上回る結果であったが、活用においては知識より低い傾向が見られました。

これらを踏まえ、めぐろ学校教育プランでは、大きな目標を実現するため、7つの取り組みの方向性と98の推進事業、そしてオリンピック・パラリンピック教育の推進施策に基づく36の取り組みとあわせて、育んでいくとありました。

そこで、教育のさらなる充実に向けて、以下、質問いたします。

(1)小学校午前5時間制について。

児童の生活や学びの質を高めるための短時間授業の活用として取り組んでいる小学校午前5時間制は、午前中に集中して効率よく学習ができ、午後の時間にゆとりを持って、補習や教師の教材研究に充てることができるとあります。現在、区内で6校が実施しているこの午前5時間制の教育課程について、その取り組みの効果検証はどのようにされているのか。また、今後、どのように取り組みをするのか、伺います。

(2)理数教育の充実について。

理科に対する興味、関心を高めるため、観察や実験を重視し、算数、数学科では、低学年段階から少人数指導やチームティーチングなど、きめ細やかな学習指導を行うとあります。学習指導講師や学習指導員を活用した、学ぶ楽しさを実感できる、わかる授業の展開や、大学、NPO法人などとの連携した体験的な実験教室の実施に向けた取り組みについて伺います。

(3)防災教育の推進について。

児童・生徒が地震などの災害に直面したときに、自他の生命尊重を基盤として、危険を予測し、回避する能力を身につけ、みずから主体的に適切な行動ができる態度を育成するため、発達段階に応じた防災教育を推進するとありますが、その取り組みについて伺います。

大きな2点目、異常気象の影響による教育現場での対応について。

(1)ことし1月22日の大雪による影響で、交通機関が混乱し、けが人が出たり事故も多発しました。坂道では、ところどころで車が放置されており、雪かき作業も大変苦労しました。特に翌朝の通勤・通学時間帯では、駅に向かう道筋で、雪の塊を避けながら車道を歩く歩行者が多くいる中、坂道の絡む交差点では、アイスバーンになった道路の影響で、赤信号を停車できない自動車が交差点に進入して、自動車や自転車と接触事故を起こしていました。自由が丘の地域では、1日だけで5件の接触事故が起きたそうです。

その事故を目撃した区民の方から、危うく、横断歩道を歩いていた小学生が巻き込まれそうになったんだよと伺いました。私は、子どもたちの安全確保策の必要性を強く感じました。

そこで質問いたします。ことし1月22日の大雪による影響で、通学路が凍結するなど危険な状態が数日間続いた。子どもの安全・安心を確保する取り組みについて伺います。

(2)野菜の値段高騰による学校給食への影響について。

昨年は、夏から秋にかけて、長い期間で雨が降り続いたり、大型台風の影響を受けて農作物が不作となりました。年末年始も記録的な寒さや大雪の影響を受け、野菜や果物は値段が高騰し、高値が続いている状況です。保護者の皆様からも御心配の声をお寄せいただきました。

そこで質問いたします。目黒区は、野菜の値段高騰による学校給食への影響について、どのように認識しているのか。食材の確保難や献立の変更、給食経費の増額など懸念されるが、現在の対応と今後の取り組みについて伺います。

以上で、壇上での質問を終わります。教育長の御答弁、よろしくお願いいたします。(拍手)

〔尾﨑富雄教育長登壇〕

 

○尾﨑富雄教育長  山宮議員の2点にわたる御質問につきましては、教育委員会所管事項でございますので、私から順次お答えを申し上げます。

まず、第1点目、めぐろ学校教育プランの取り組みについての第1問、小学校午前5時間制についてでございますが、現在、中目黒小学校、駒場小学校、月光原小学校、烏森小学校、向原小学校、原町小学校の6つの小学校において、午前5時間制を導入しております。午前5時間制は、1日を、学びの午前、活動の午後と位置づけ、児童の生活リズムを維持する中で、学習内容や児童の学びの実態等に応じた授業時間を柔軟に設定することができ、教育内容と時間という限られた資源を効果的に組み合わせることが可能であると捉えております。

また、午後の時間に余裕が生まれ、学習指導や生活指導、教材研究の時間など、各校の実態に合わせて、放課後の時間の活用を図ることが可能でございます。

一方で、図画工作や体育等、準備や後片づけに時間を要する教科における授業展開が課題であるとも指摘されています。

平成29年3月に告示された新学習指導要領では、小学校、中学年における外国語活動と、高学年における外国語科の導入に伴い、授業時数が増加され、授業時数の確保が大きな課題となっております。既に小学校第4学年以上については、週の時間割り上、授業こま数をふやす余地はなく、他地区においては、振りかえ休業日を設けない土曜授業の実施や、10分から15分程度の短時間学習の組み合わせによって授業時数を生み出す計画を立てているところもございます。

この点、午前5時間制では、新たに週の時間割り上に授業こま数を設けることができることから、その有意性について、平成29、30年度の2年間、文部科学省による調査研究の委託を受け、検証をしているところでございます。

現在、6つの小学校を研究推進組織に位置づけ、導入から16年目を迎える午前5時間制の効果や、解決すべき課題について、児童、保護者、教員を対象にアンケート調査を実施し、その結果を踏まえた検証を進めております。

今後、検証結果をもとに、授業時数の確保等に試行錯誤している全国の小学校に向けて発信するとともに、本区においてもその魅力となる部分をさらに広げ、実施校数の拡充を図ってまいりたいと考えてございます。

次に、第2問、理数教育の充実についてでございますが、理数教育は、新学習指導要領においても、さらなる学習の質の向上が求められており、一層の充実が必要であると認識してございます。

我が国の現状といたしましては、理数系の領域が世界トップレベルにある一方で、科学について、学ぶことに興味がある生徒の割合が低いなど、学ぶ意欲に課題が見られる状況がございます。本区でも同様の傾向がみられ、理科が生活の中に役立つと思う生徒の割合は6割程度と、他の教科と比較して学ぶ意欲が低い状況にございます。

本区では、理科教育の充実を図るために、平成19年度から各小学校に理科支援員を派遣し、観察や実験を補助する体制を充実させてまいりました。平成26年度からは、観察実験支援員として、大学の助手や大学院生などの地域の人材を活用するとともに、一般社団法人と連携した理科の実験授業を実施するなど、体験的な学習の充実を図っているところでございます。また、生涯学習教育の一環として行う子ども教室や、大学等教育機関との連携講座では、放課後や休日等に自然観察や理科教室を、東京大学関係者等の協力を得て実施し、児童の体験的な学びを促しております。

算数、数学科については、目標とされる学力が身についている児童・生徒が多数を占める一方で、習熟の状況には幅があり、個に応じた指導を一層充実させることが課題となっております。

本区では、東京都の指導方法工夫改善加配教員に加え、独自の学習指導講師や学習指導員など補助的教員を活用することで、よりきめ細かい指導の充実を図り、児童・生徒一人一人の習熟に合わせた、わかる授業を展開してまいりました。こうしたさまざまな取り組みが確かな学力に結びつき、東京都の学力調査では、平均正答率を3ポイントから6ポイント程度上回るなど、一定の成果を上げてございます。

教育委員会といたしましては、今後も引き続き学習指導講師や学習指導員を活用した、学ぶ楽しさを実感できるわかる授業の展開や、大学、NPO法人などとの連携を図り、体験的な実験教室の実施に向けた取り組みを充実してまいります。

次に、第3問、防災教育の推進についてでございますが、児童・生徒が地震などの災害に直面したときに、自他の生命尊重を基盤として、危険を予測し、回避する能力を身につけ、みずから主体的に適切な行動ができる態度を育成するために、防災教育を推進していくことは重要であると認識しております。

現在、目黒区の全小・中学校では、学校防災マニュアルに基づき、毎月、安全指導や避難訓練を実施し、地震や火災等が発生したときの対処の仕方について体験的に学習しており、昨年9月からは、弾道ミサイルの飛来等によるJアラートの発令時の行動についても体験しております。また、各小・中学校では、起震車を活用した訓練や保護者による引き取り訓練など、地域の消防団や保護者と協力した実践的な訓練も、児童・生徒の実態に応じて実施してございます。

各教科や総合的な学習の時間の授業等では、東京都が作成した防災教育補助教材である防災ノートなどを活用し、児童・生徒が主体的に防災について調べ、考えるとともに、家庭と一緒に災害時の具体的な行動について話し合うなどの活用を通して、正しい知識と望ましい態度の定着を発達段階に応じて行い、体験的な学習を補完しております。

さらに、中学校においては、AEDを使用した救命訓練の実施や、防災用ヘルメットの配布により、発災時の安全確保のみならず、発災後の被災者への対応補助にも意識を向けさせるなど、自助に加え、共助の精神を育む取り組みを実施しているところでございます。

これら各学校の取り組みに加えて、本区の小学校2校、中学校1校で実施している防災検定の取り組みが評価され、本年度、目黒区教育委員会が一般財団法人防災教育推進協会より自治体表彰部門において表彰されることになったところでございます。

教育委員会といたしましては、学校、保護者、関係機関との連携をより一層促進し、発達段階に合わせた防災教育を計画的に実施することを通して、災害時にみずからの判断で主体的かつ適切に行動しようとする児童・生徒の育成に努めてまいる所存でございます。

次に、第2点目、異常気象の影響による教育現場での対応についての第1問、異常気象における子どもの安全・安心を確保する取り組みについてでございますが、学校は児童・生徒の健やかな成長と自己実現を目指して学習活動を行う場所であり、その基盤として、安全で安心な環境が確保されている必要があると認識しております。

教育委員会といたしましては、平成27年7月に、児童・生徒の安全を守る災害対策として、台風接近・通過及び積雪に伴う気象警報発報時の区立こども園、幼稚園及び小・中学校における一定の対応基準をまとめ、保護者へ周知を図っております。これは、目黒区内に特別警報及び警報が発表された場合の対応について、登校時、在校時等や、自然宿泊体験教室の出発及び帰校時に分けて基準を示し、学校及びこども園、幼稚園を臨時休業にすることや、在校している児童・生徒について、保護者の引き取りとすることなどの対応をまとめたものでございます。

本年1月22日に発生した大雪の際には、警報が発令される前に、この対応基準を目黒区ホームページのトップで掲載し、各学校においても、学校ホームページに掲載することを依頼するとともに、子育て支援部とも連携しながら、児童・生徒等の安全対策について、環境整備や安全指導の観点から適切な対応をとるよう、各学校及びこども園、幼稚園に対して指導、助言をいたしました。さらに、各学校等の対応状況の把握にも努めたところでございます。

本区においては、除雪本部を設置し、都市整備部の職員及び目黒建設業防災連絡協議会への要請により、通学路を含む坂道や歩行者の多い歩道等を中心に、約38キロメートルの除雪を実施しております。各学校では、1月22日は部活動を中止または短縮して、生徒の下校時刻を早めたり、保護者宛てに見守りメールを発出し、積雪における注意喚起や、積雪時の登下校に関する対応を周知するなど、各学校の実態に応じた対応をしております。翌日の1月23日には、授業の実施を優先することを基本としながらも、管理職、用務主事等が校内及び学校周辺を中心に、できる範囲内で除雪を行い、児童・生徒の通学路を確保するなど、登下校時の安全確保に努めたところでございます。

教育委員会といたしましては、今後も正確な気象情報の把握に努め、学校、保護者、関係各課との連携により、児童・生徒の安全・安心の確保に努めてまいります。

次に、第2問、野菜の値段高騰による学校給食への影響についてでございますが、今年度は、農産物が夏から秋にかけての長雨や台風の影響を受けて不作となり、また11月下旬の低温と冬の降雪により不作が続き、議員御指摘のとおり、野菜の高騰が続いているところでございます。このため、各学校においては、これまで培った各栄養士の創意工夫による献立作成により、この急場をしのいでいるところでございます。価格が高騰している野菜の使用を控え、単価の低い野菜を使用したり、野菜の単価を下げるため、形や大きさはふぞろいなものの納入を依頼するなど、さまざまな努力をしているところでございます。

区立小・中学校の標準給食費につきましては、毎年、学校標準給食費検討委員会を設置し、その作業部会において、食材の価格の推移などを調査研究しております。

目黒区の学校給食では、目黒区の児童または生徒の1人1回当たりの学校給食摂取基準を定めており、この基準を満たすための標準食品構成表及び食品群別の食品苛重平均値を設けてございます。

食材の値上がりは、野菜ばかりではなく、牛乳やパン、魚介類や肉も価格が上昇している状況でございます。

なお、御質疑の標準給食費は、平成26年度の消費税率改定時に行って以来、据え置いているところでございますが、子育て支援を推進していく観点からも、食材の価格上昇分をそのまま給食費に転嫁し、保護者に負担を求めることは適当ではないと考えており、現時点において標準給食費の値上げは予定しておらないところでございます。

以上、お答えとさせていただきます。

 

○12番(山宮きよたか議員)  それでは再質問いたします。

小学校午前5時間制についてでございます。

今、さまざまな関係者から、保護者、教師、学校等でアンケート調査を検証して、今後、それをしっかりとさまざま課題、問題抽出をして整理されるということでございますけれども、非常にいい面、悪い面、あると思います。

特に私が気になるのは、学校の児童数の多さによって、その影響というのは変わってくるんじゃないかと思います。コンパクトに時間配分をすることによって、例えば体育だとかそういった授業、準備や後片づけが必要な授業については、そういった影響というのが出てくる。いわゆる、すぐ次の授業に移行することができないという状況が出てくるのではないかという課題整理もあるかと思いますので、ぜひとも検討会、また今後の全校展開をしていく上に当たっては、その課題整理と、特にやっぱり教員の負担増、もうちょっと教員の方々の御意見を聞いて、取りまとめていっていただきたいなというふうに思います。

全校が一律に同じような仕組みではできないと、私はそう認識しておりますので、本当の意味での魅力ある学校づくりのためのそういった提案、また議題、定義にしていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。これはいかがでしょうか。教育長の認識を伺います。

2点目の理数教育の充実については、東京都の成果も目黒区は上がっているということで、ぜひとも大学との連携だとか、実験教室の実施、取り組み、今後の実行した結果を教えていただきたい。期待しておりますので、よろしくお願いいたします。これは答弁結構です。

(3)番の防災教育の推進についてです。この児童・生徒がみずから主体的に適切な行動ができる態度を育成するとありますけれども、その具体的に培った力、学んだ力をどのように生かしていくのか、活用するのか、ここがポイントだと思いますが、教育長の考えを伺います。

大きな2点目、(1)です。大雪による影響、学校教育現場ですね。

先ほど私も壇上で言いましたけれども、自由が丘のエリアで、横断歩道を普通に渡っている子どもが、雪と遊びながら渡ってますから、ほかが目に入らない。その中で、下り坂を、赤信号でとまろうと思ったけどとまれずに、その交差点に進入してしまう。そして、直進してきた青信号の車とぶつかったと。そのぶつかった車がこう、小学生のほうに行ったという、その状況を見た方が、もう本当に血の気が引いた。私もすぐ現場へ行ってきましたけれども、本当にそういった部分では、子どもたちはそういう状況を楽しんでいる状況ですから、非常に難しい。できれば、坂道がある交差点などでは、地域、保護者の方々など、協力して、危険な場所で定点観測して、子どもたちに注意喚起の声かけをするなど、見守り体制をつくるべきじゃないかなというふうに思います。

台風のときもそうですよね。風で木が折れるかもしれない。そういう危険な箇所というのは、それぞれ学校の中では、定期的に安全の点検をしてると思うんですよ、交通安全の点検って。この箇所は危険だねと。そういった部分で、精査しながら取り組みをするべきだと思いますが、教育長の考えを伺います。

最後、(2)番、野菜の値段高騰についてですけれども、給食費を値上げはしませんと。給食法の関係もあると思います。基本的には保護者負担になるのが原則ですから、そういった部分では、その辺の負担はなるべく取り除いて、区側でしっかり努力して頑張っていきますと。現場としての決意は、今、伺わせていただきました。

ただ、今、キャベツ1個、きのうも聞きましたけど、600円です。肉より高い。だから、キャベツが入らない焼きそばを食べるという、非常にちゅうちょするんですよ、買うときに。多分、給食の食材を仕入れてらっしゃる方々は、もっと大変な思いをされてると思う。子どもたちのために、食育のために、本当にそういった栄養のためにということで、いろいろ工夫されてるんだけれども、実際の限界ってあると思うんですよ。

そういった部分では、本当に現場の悩んでる方々の声というのは、教育長のところには届いてるのかどうか、確認します。

以上です。

 

○尾﨑富雄教育長  それでは、山宮議員の4点にわたる再度の御質疑に、順次お答えを申し上げたいというふうに思います。

まず、第1点目の午前5時間制についてでございますけども、これは目黒区の一つの大きな特徴ということで、文部科学省も東京都も、この午前5時間制については着目をしており、実際にヒアリングも受けてございます。現在、文部科学省の委託を受けて、29年度、30年度、今、検証しているところでございます。

ただいま山宮議員からも御指摘のありました、例えば準備や片づけが必要な授業はどうなのか、あるいは児童数が多い学校ではどうなのか。それから、次の授業に移行する際には負担がかかるんじゃないかといったような御指摘をいただいております。こうした御指摘につきましては、ただいま検証してるところでございますので、保護者のアンケート調査なども踏まえながら、しっかりと課題を整理し、その上で午前5時間制の拡充を図ってまいりたいというふうに考えております。

なお、山宮議員の地元の中根小学校におきましても、この4月から、午前5時間制を7校目として実施する予定でございます。よろしくお願いいたします。

次に、第2点目の防災教育でございますけれども、確かに山宮議員御指摘のとおり、防災教育は、教育を行うことが目的ではなくて、そこで学んだ力をいかに災害時等に力を発揮できるかという点が大事なわけでございます。それぞれの防災教育の児童・生徒の発達段階に応じて、その力をどう生かしていくかということは変わってくるわけでございますけども、まず基本は、第一には、地震や台風の発生時において、まず自分の身を守るということが一番大事な教育かなというふうに思っております。これは座学だけではできません。毎月毎月繰り返し、そういった体験活動を行うことによって、初めて子どもたちも机の下にさっと逃げることができる。これは教えるだけではやはり身にはつきませんので、体験的に学ばせていくということが大事なのかなというふうに思っております。

それから、第2としましては、少し高度な内容になってくるかと思いますけども、災害に対しての基本的な認識を座学で教え、その上で子どもたちがみずから主体的に的確な判断に基づく意思決定とか行動選択ができるようにすること、そういう力をやっぱり身につけさせていく。実際に子どもたちが、いざというときにそういうことができる、そういうところまでやはり体験学習を積み重ねながら行っていく必要があるというふうに考えております。

それから、中学生の関係では、御答弁の中でも若干申し上げましたけども、中学生には防災用ヘルメットを配布してるわけでございます。これは、まずは自分の身を守るということが前提にあるわけでございますけども、余力がある場合には、やはりそれぞれの中学生には、自助だけではなく、共助の精神を発揮して、力を発揮してくださいということをお願いしてるところであります。そして、授業の中でもそういった指導をしてるところであります。

実際に子どもたちがそういう場面に遭遇したときに、自助のことはできても、共助のところまでできるかどうかというのは、今現在、ちょっと検証はできませんけれども、防災教育に当たっては、ただいま山宮議員から御指摘のいただいた点を踏まえながら、これからの防災教育をさらに充実してまいりたいというふうに考えております。

それから、第3点目の大雪のときだけではなく、台風等も含めてでございますけれども、自由が丘での非常に危険な状況というのを、私も今、お伺いしました。目黒区は坂道が多い区でございますので、しかも児童・生徒にとっては、家を一歩出た瞬間から、全てが通学路になってございます。

ただ、山宮議員御指摘のように、各小・中学校には安全マップというものがございます。これに、例えば台風のときや積雪時のときに、どこの箇所が危険かというのは、こういう指導は、そういう取り組みはできるかと思います。それを地域の方、あるいはPTAに見守りを依頼するかどうかということについては、これから学校ですとかP連の皆さんとちょっと相談をしながら、検討を進めてまいりたいというふうに思っております。

それから、第4点目の学校給食費の関係でございますけども、ことしも新年改まりまして、目黒区学校栄養職員部会の皆さんと全員そろっての会合を持ってございます。この中で、それぞれ自由な意見交換をしておりますけども、野菜が高くて困ると。米やパンも値上がってるということは、直接聞いております。

今後、検討委員会もございますので、その中でしっかりと議論はしてまいりますけども、先ほども申し上げましたとおり、今、学校給食費を値上げするタイミングにはないなというふうに、私は思っております。栄養職員の声は届いております。

なお、これは目黒区だけの問題ではなく、全国的な問題というふうに捉えておりますので、特別区教育長会におきましても、学校給食費の無償化に向けた財政措置ということで、平成31年度の国への施策、予算要望として取りまとめ、本年5月に開催される予定の全国都市教育長協議会において御議決いただくように、現在、依頼をしているところでございます。

再質問のお答えは以上でございます。

 

○12番(山宮きよたか議員)  では、最後の給食のところ、教育長の答弁があったとおり、国や東京都も含めて、公明党のネットワークで、自治体の現状を調べて、これをしっかり上げていきます。しっかりこの救済措置を含めて、教育の無償化も含めて、取り組んでまいりたいというふうに思います。

ぜひとも期待をしておりますので、よろしくお願いいたします。

以上で終わります。

 

○尾﨑富雄教育長  議員のお力もぜひ、おかしいただきたいというふうに思います。

以上です。