開催日:令和元年 6月17日
会議名:令和元年第2回定例会(第1日 6月17日)

○12番(佐藤ゆたか議員)  私は公明党目黒区議団の一員として、質問通告に基づき、2点7項目、順次質問いたしますので、御答弁をよろしくお願い申し上げます。
 第1点目、通園・園外保育等の安全対策強化について。
 私たち公明党目黒区議団は、これまでも2012年5月の集団登校中の児童らの列に自動車が突入し死傷者を出す事故が国内各地で多発したことを受け、未来ある子どもたちの安心・安全を守るため、子どもの目線で通学路の安全総点検を要望し、目黒区主導で学校やPTA、地域、警察等と連携し、危険箇所をよりきめ細かく実態調査し、改善を図ってまいりました。
 本年5月8日、滋賀県大津市で園外保育に向かう途中、信号待ちをしていた保育園児や保育士が交差点内の自動車同士の事故に巻き込まれ、園児2名が死亡する交通死傷事故が発生しました。また、1週間後には公園に自動車が突入し、公園内で遊んでいた園児を守ろうとした保育士が負傷する事故が発生するなど、たび重なる子どもたちへの事故が起きております。事故に遭い、けがをした子どもたちは心にも傷を負っています。
 先月、公益財団法人交通事故総合分析センターが、2014年から18年までの5年間で、保育園や幼稚園の園児が通園時に交通事故に巻き込まれ、けがをした園児が541人、亡くなった園児が4人と集計の報告がありました。今回の集計には自転車等での通園は含まれておりません。
 また、内閣府の交通安全白書によりますと、日本は先進国の中で歩行者が死亡する交通事故の割合が35%と高い。通園や園外保育等のときに、交通事故から子どもたちの命をどう守るか手だてを尽くすべく早急な安全対策が必要と考え、私たち公明党目黒区議団は5月24日、目黒区に通園、園外保育等の安全対策に関する緊急要望を提出させていただきました。
 現在目黒区では、喫緊の課題である待機児童解消の対策を進めており、ことし6月までに公私立合わせ74カ所の保育園が開設されましたが、約6割の保育園には園庭がなく、保育園側では散歩コースを定め、毎日近くの公園での園外活動を行っています。移動には、保育士が園児の安全に配慮しながら、自動車など交通量の多い都道や区道を引率し、園外活動を行っています。
 未来を担う子どもたちを守るため、通園、園外保育時に園児、保育士等が被害に遭わないよう、安全対策を強化していく必要があると考え、以下質問いたします。
 (1)保育施設等の周辺の交通環境、また園外保育における散歩ルートの安全確保のため、現場をよく知る保育士への聞き取り調査などをもとに、早急に点検の必要があると考えますが、所見を伺います。
 (2)警察等関係機関や保育園を初め、幼稚園・こども園及び保護者や地域などと連携をとり、危険箇所については安全対策に必要な措置、ガードパイプ等の設置や保育士による歩行時に小旗等をかざし、注意喚起などを早急に検討し進めることが必要と考えますが、所見を伺います。
 (3)目黒区が主導し、各園における園外保育マニュアル等の点検、見直しを行い、より安全対策を強化することが必要と考えますが、所見を伺います。
 (4)今回の事故によって、保育園、幼稚園・こども園など各園での園外活動の対応が萎縮し、園児の保育、教育が制約されることがないよう、幼児専用車のヒーローバスのさらなる利活用、拡充、安全な送迎手段を確保するための予算措置を講じる必要があると考えますが、所見を伺います。
 第2点目、自転車利用に関する安全対策について。
 東日本大震災後、環境に優しい交通手段として、通勤や通学など身近で手軽に利用できる自転車は、全国での普及台数は約7,200万台と、自動車とほぼ同じ台数となっております。
 自転車利用者がふえるとともに、自転車が関与する事故も発生しており、我が会派の議員は、今まで自転車を安全に利用できるよう、自転車安全利用五則の周知や親子で学ぶ自転車安全教習授業への参加を訴え、自転車の安全利用を進めてまいりました。
 また、ナビマークなど自転車走行環境整備の推進を訴え、昨年3月には自転車走行環境整備計画が目黒区で制定されました。しかし、制定後も交通ルールやマナーを守らない自転車利用者が多く見られ、平成30年度には目黒区内での交通事故件数は512件発生しており、そのうち約4割の交通事故に自転車が関与しております。
 自転車が関与した事故の多くは、利用者が自転車に関する交通ルールやマナーを知らない。自転車事故も自動車と同じように命にかかわる事故につながることを理解されていない。小さな子どもであっても高齢者であっても事故の被害者、加害者になってしまう、重大な事態にならないと考えられていると思われます。
 ある民間の保険会社の調査によりますと、自転車保険加入率は全国平均が56%となっておりますが、東京都の加入率は49.6%、全国で30番目の低い加入状況となっております。
 高額な賠償金支払い事例では、2008年に神戸で発生した自転車事故で加害者となった小学生の保護者に、2013年、約1億円近くの高額な賠償請求の判決が出されましたが、加害者側が保険に未加入のため賠償金を支払うことができず、判決の翌年には加害者側は自己破産、被害者家族には賠償金が支払われず、十分な補償を受けられないケースが発生しました。
 自転車利用者が保険未加入の場合、被害者は十分な補償を受けられず、泣き寝入りになる可能性もあることから、自転車利用者の保険加入の義務化が必要と考えます。
 また、目黒区では本年1月から広域相互利用の自転車シェアリング事業もスタートしました。目黒区民だけではなく、他地域からも乗り入れが可能なことから、さまざまな課題も出てきていると考えます。
 自転車利用者がふえることから、自転車から歩行者を守るべく、自転車安全利用の条例化を制定すべきと考え、以下質問いたします。
 (1)ことし1月から開始された自転車シェアリング事業も半年経過いたしましたが、利用実態をどのように踏まえ、今後の事業の展望と課題について伺います。
 (2)被害者・加害者を守るためにも、自転車保険加入の義務化が必要と考えますが、所見を伺います。
 (3)歩行者を守るためにも、自転車安全利用を目的とした自転車条例を制定すべき必要があると考えますが、伺います。
 以上で壇上からの質問を終了いたします。(拍手)
 〔青木英二区長登壇〕

○青木英二区長  佐藤議員の2点にわたる質問に順次お答え申し上げます。
 まず第1点目、通園、園外保育等の安全対策強化についての第1問、保育施設等の周辺環境、園外保育における散歩ルートの安全確保のため、現場をよく知る保育士への聞き取り調査などをもとに、早急に点検の必要があるについてでございますが、子どもの健全な成長に欠かすことのできない園外保育につきましては、児童の安全確保を徹底する必要がございます。
 区ではこれまで通学路、裏通りの交通安全対策や交通安全プログラム、国が取りまとめた防犯プランに基づく通学路点検を警察、学校、保護者や地域などの関係機関と連携してまいりました。また、保育園につきましては、交通安全教室を開催し、模擬信号機を使った横断歩道横断訓練など警察官による指導や、交通安全映像の視聴を通じた交通安全啓発を行ってございます。
 公園施設の機能につきましては、利用者の安全を確保するため、職員による施設点検を週1回実施するとともに、樹木点検や夜間点検を行うほか、多種多様な区民要望に対して対応しているところでございます。
 平成30年度におきましては、大阪北部地震で倒壊した学校プールのブロック塀による児童死亡事故を受けて、小・中学校全体のブロック塀の目視による点検を行いました。
 通学路、裏通りの交通安全対策などのために、これまでも関係機関や地域の方と点検を行ってまいりましたが、今回の痛ましい事故を受けて、さらに園外保育における安全対策を徹底するため、施設周辺の道路、日常的に利用する散歩経路や公園等に日ごろの園外活動中に気づいた危険な箇所等がないか調査を行っているところでございます。
 今後この調査の結果を取りまとめまして、庁内関係部局、警察と情報を共有して対応してまいりたいと考えてございます。
 次に第2問、警察等関係機関や保育園を初め、幼稚園・こども園及び保護者や地域等と連携を図り、危険箇所については安全対策に必要な措置を早急に検討し進めることについてでございますが、区や教育委員会では園外保育における安全対策を徹底するため、施設周辺の道路、日常的に利用する散歩経路や公園等に日ごろの園外活動中に気づいた危険な箇所等がないか調査を行っているところでございます。
 今後、調査結果がまとまり、対策を講じる必要がある箇所が判明した場合には、庁内関係部局等に周知するとともに、所轄の警察にも情報提供してまいります。
 調査を行った結果、ガードパイプの設置などハード面で早急に安全対策を行う必要がある場合につきましては、関係機関と連携して必要な措置を行うとともに、一定期間が必要なものにつきましては、計画的に対応してまいります。
 また、ソフト面におきましては、今回の調査の過程において、保育士自身が感じている子どもを守るべき対策についても聞き取りを行いながら、御提案がありました保育士による車両への注意喚起等も含めて、子どもや保育士を危険から守る方策について検討してまいりたいと考えてございます。
 次に第3問、目黒区が主導し、各園における園外保育マニュアル等の点検、見直しを行い、より安全対策を強化することが必要についてですが、区立保育園におきましては、厚生労働省が定める保育所保育指針に基づき、園外保育マニュアルを作成し、安全対策の徹底を図っているところでございます。
 園外保育マニュアルでは、園外保育の目的を明記するとともに、目的地の選定基準や活動内容、引率体制基準等を定めており、公園等徒歩での引率は最低3名としており、子どもの年齢や人員数により引率を追加する旨を規定しております。
 また、園外活動中に事故や災害が発生した場合の緊急時対応についてもマニュアルを整備しており、事故発生時に事故に遭った児童へ対応する職員や緊急連絡を行う職員などの役割分担を初め、災害が発生した場合の園児の安全確保策や連携、連絡体制などを定めております。
 各園では、園外活動マニュアルに基づき、児童の安全な保育に配慮しているところでありますが、大津市での交通事故に続きまして、川崎市において児童ら20人が巻き込まれる殺傷事件が発生するなど、予期せぬ事件、事故が発生している状況がございます。
 園外活動は子どもたちの健全な発達に欠かせないものであり、活動中の子どもの安全を確保することは区の責務であります。園外活動における子どもの安全確保を徹底するため、既存のマニュアルについては、さまざまな事件、事故のケースを想定して見直しを早急に行い、園外活動中の子どもの安全確保策を強化するよう努めてまいります。
 また、あわせて私立認可園につきましては、既存のマニュアルをいま一度見直し、園外保育での安全対策を徹底するよう指導してまいります。
 次に第4問、ヒーローバスのさらなる利用拡充、安全な送迎手段を確保するための予算措置についてでございますが、議員御指摘のとおり、保育所等における園外活動の萎縮があってはならないものと考えてございます。
 お尋ねのヒーローバスでございますが、平成31年4月から2台体制に増車して運行しております。
 認可上の園庭が確保されていない認可保育所や認証保育所などの3歳児クラス以上の園児を徒歩で移動することのできない広い公園に日常的に送迎し、十分に体を動かせる園外活動の機会を確保しております。利用園からは大変好評をいただいており、また保護者の方からの感謝の声も寄せられております。
 ヒーローバスには保育士2人もしくは3人の同乗を義務づけ、幼児用の座席にも簡易ベルトを装着し、さらにドライブレコーダーを装備するなどの安全対策を行って運行しております。
 現在、午前2便、午後2便の運行枠を設定し、午前便につきましては2倍から5倍程度の利用申し込みをいただいておりますが、午後の便も含め、おおむね月1回は利用できる状態にあります。
 一方で、午後便につきましては、お子さんが昼寝をする時間と重なることなどから、希望する園が少なく、利用率の向上が課題となってございます。
 新設している保育園につきましては、現時点ではヒーローバスの利用の対象となる3歳児以上のクラスにあきがある園が多い状況でございますが、2歳児以下が持ち上がってくることで利用希望が増加することが考えられます。さらに、令和2年4月にも認可保育所の新規開設が予定されております。
 子どもたちの安全を確保し、園外で豊かな体験を得られるよう、ヒーローバスの増車について検討していく必要があるものと考えてございます。
 次に第2点目、自転車利用に関する安全対策についての第1問、自転車シェアリング事業の利用実態を踏まえ、今後の事業の展望と課題についてでございますが、区内を初め、9区に相互乗り入れできる自転車シェアリング事業を開始しまして5カ月が経過いたしました。自転車を借りる、返す場所など、サイクルポートを区内に21カ所整備し、電動アシスト自転車200台を配置し、運営を行っているところでございます。
 区内における1日の利用者数は、1台当たり約2回、回転しておりまして、区民の皆様を初め、区を訪れる多くの方々に利用していただいております。
 自転車の移動先は、区内のほか、渋谷区、港区、品川区方面など区界を越えた利用が多く見受けられます。10区全体では約670カ所のサイクルポートが整備され、電動アシスト自転車が約7,500台配置されている状況でございます。
 一方、自転車活用推進法に基づき、国や東京都において自転車活用推進計画が策定され、自転車の活用が推進されているところでございます。
 本区におきましても、今後、区内全域に自転車シェアリング事業を展開し、自転車利用を推進していきたいと考えているところでございます。
 しかしながら、自転車利用者の中には、交差点で一時停止しない、スマートフォンを操作しながら運転するなど、交通ルール違反や運転マナーを軽視した利用者を目にすることがございます。
 区といたしましては、自転車シェアリング事業など自転車の活用を推進していく一方で、自転車利用者に対しましては交通ルールや運転マナーの周知、事故の発生抑制につながる仕組みづくりが喫緊の課題であると認識しているところでございます。
 次に第2問、自転車保険加入の義務化についてでございますが、区では第9次目黒区交通安全計画に基づき、交通安全対策を進めているところでございます。
 区の役割といたしまして、交通安全教室による交通ルールや運転マナーの認知度を高めるとともに、ナビマークなどを設置し、安全に通行できる自転車走行環境を整備しているところでございます。
 しかし、平成30年度に実施された都政モニターアンケートでは、自転車保険の加入率は約5割にとどまっております。総合的な自転車対策を推進している区といたしましては、今後自転車保険の加入促進に向けた取り組みが必要であると考えております。
 平成30年、区内では512件の交通事故が発生しました。このうち約4割は自転車が関与しています。自転車事故をめぐっては、事故を起こした自転車利用者に対し、9,000万円を超える高額な損害賠償命令が出された事例もあります。
 47都道府県と政令市20市のうち、12の自治体が自転車保険の加入を義務化しております。義務化したことにより、自転車保険への関心が高まったとの報道もされているところでございます。
 区では、平成31年4月に警察署と庁内関係課で構成する自転車の安全利用促進に関する仕組みづくり検討会を設置いたしました。検討会では、自転車の交通ルールや運転マナーを守る教育、意識啓発の充実、区、警察、学校、保護者などとの連携による自転車安全利用の促進、自転車保険の義務化について検討を行っているところでございます。
 自転車保険の義務化に際しましては、自転車保険の加入促進を図る方策が重要でございますので、今後、保険の種類や加入方法の周知など具体的な検討を進めてまいります。
 次に第3問、安全利用を目的とした自転車条例の制定についてでございますが、自転車利用者が交通ルールや運転マナーを守ることで事故発生の減少につながり、また万が一の事故発生時には自転車保険の加入により被害者を救済することができると考えております。
 交通ルール違反の取り締まりは、交通管理者である警察の責務でございます。しかしながら、先ほど申し上げました交通ルールや運転マナーの認知度を高めていくこと、自転車保険の加入を促進していくことなど、区も一定の役割があると考えております。自転車保険の加入に関しましては、都内では東京都のほか13の自治体が自転車の安全利用に関する条例を制定しております。しかしながら、自転車保険の加入は努力義務とされている状況にございます。
 区といたしましては、自転車シェアリングによる自転車利用の促進や自転車走行環境の整備などを進めているところでございますが、交通ルールや運転マナーが守られていない状況を鑑み、自転車利用における区民等の意識改革が重要であると考え、自転車保険加入の義務化を含めた自転車の安全利用に関する条例の制定に向け、検討を進めているところでございます。
 今後、条例の骨子案をまとめ、目黒区交通安全協議会や区内の自転車商組合などの関係者を初め、広く区民の皆様から御意見を伺いながら、令和元年度内の制定を目指して取り組みを進めてまいりたいと存じます。
 以上、お答えとさせていただきます。

○12番(佐藤ゆたか議員)  再質問させていただきます。
 まず1点目ですが、通学路、裏通りの安全対策、関係機関や地域の方と点検を行っていただいているということですが、やはり子どもたちの目線、あと、子どもたちの体力なども考慮しながら調査していただきたいと。
 実際、区長、子どもたちが歩いている姿を見られていると思うんですが、保育士さんたちは子どもの目線に合わせ、腰を曲げながら、小さな手を引っ張りながら移動されていると。そういう部分では、本当に現場の声を大事にしていただきたいと思います。
 そしてあと、調査が年1回ぐらいではなくて、季節が変わるたびに調査をしていただきたいなと。
 例えば、これから葉っぱが生い茂る夏ですので、そうすると街路樹、ましてや植栽などが伸びて、子どもたちの背丈が隠れてしまうことなどもありますので、そういう点を考えながら調査をしていただきたい。
 そして、あと、通勤通学などで区民の方たちも地域を歩いていると思いますので、そういう方たちの情報も得られるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 2番目が(2)のほうなんですが、早急にハード面でやっていただくということで、6月に保育園の内覧会があったときに、すぐにその地域の方が、この保育園の入り口は危ないなということで、それに対して区のほうでも仮設のガードパイプをつけていただいたことは、こういう早急な対策は本当にありがとうございました。
 そういう点では、やはり子どもたちの安全を守るためには、手だてを全て出してやっていくことが大事だと思います。特に自動車など車両への注意喚起では、やはり保育士さんたちも背中を曲げているというか、かがんでいる状況からすると、横断中など書かれた小旗などで、自動車、そして歩道を歩くときには自転車にも注意喚起を促すためには、そういうものも必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 3点目は、区立保育園では園外保育マニュアルを作成し、安全対策の徹底を図っているとありましたが、私立認可園はいま一度見直しし、安全対策を徹底するよう指導とありました。区立保育園と私立認可保育園で徹底と指導だけというのでは、ちょっと心もとないなと私は思います。私立保育園でも指導だけではなく、目黒区がしっかりと主導を握りながら、徹底していただく必要があると思います。
 そしてまた、目黒区には認証保育所もありますので、認証保育所のマニュアルの確認等、これもやはり目黒区が主導となって徹底させていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 最後に、2点目の(1)ですが、シェアリング事業ということで、これから区内全域に展開していく、そういう答弁でございましたが、私はこの自転車を利用する区民の意識を変えていかなければ、幾らさまざまな対策をしても、なかなか効果が出てこないのではないかと考えています。
 自転車は簡単に利用できますが、軽車両であり、先ほども話しましたが、事故が起きたりすると大変高額な賠償金、死亡事故にもつながるという部分をしっかりと訴えながら、利用される方の意識改革をしていかなければだめなんじゃないかと思います。そういう意味では、目黒区はどのようにこれから取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 以上です。

○青木英二区長  まず最初に、通学路についてでございますけれども、今申し上げたように、私ども通学路の交通安全プログラムに基づいて年1回点検を行っているところでございます。
 まず随時していくべきだという御指摘ですけど、私どもがこういったプログラムに沿って点検するのは年1回でございますけれども、当然、日常的に通園、それから退園のときに保護者の方が園児を連れていかれるわけですから、そのときに問題の箇所があれば、これは園を通じて私ども保育課、保育課から最終時に道路標識等であれば都市整備、さらに都市整備から交通管理者が必要であれば警察にということも行っておりますし、それから随時、一般区民の方、区民の声などにも通学路の件ということが、多く寄せられておりますので、そういった機会も通じながら行っております。
 そういう点では、経常的、日常的に、お子さんたち、これは保育園のみならず、小学校、中学校の通学路の確認を行っているところでございます。
 それから、2点目の保護者の皆さん方への注意喚起でございますけれども、これは例えば私ども園児には色つきの帽子などをかぶせて、第三者、外から見る皆さんの注意喚起を行っているところでございます。
 先ほど小旗というお話もありました。どういったことを行えば一番注意喚起ができるか、これも今般の事件、事故を通じて、また園の皆さんともよく相談をしながら考えていきたいというふうに思っているところでございます。
 それから、私立保育園、認証保育所についての対応ですが、これは私ども既に両園について注意喚起を申し上げているところでございます。
 あわせて、注意喚起で終わる話ではありませんので、改めて直近の公立・私立園長会、それから認証保育所の場合は連絡会を設けてございますので、その折に私ども目黒区として改めて直接今回の注意喚起、今後の取り組みということを文書だけではなくて、直接マニュアルを確認し、改めてその場で注意喚起をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 それから、自転車の意識改革でございますが、これも全くもっともな話でございます。例えば、私ども目黒区は自転車が関与する事故率というのは、平成30年度で東京都平均が警視庁の調査で38%、私どもはそれを上回る39%ということですので、こういった問題は看過できないという御指摘は全くそのとおりでございます。
 やはり自転車に対する意識というのは、これは公害も出さない、免許も要らない、身近に気軽に乗車ができる、非常にすぐれた交通手段ではあります。ではありますが、今、御指摘のとおり、軽車両でもあります。それから、今、お話があったように、数千万の損害賠償を要求されるというケースもあります。ですから、非常に便利ではありますけれども、同時にそういった危険もはらんでいるということはあろうかというふうに思います。
 私どもは、これから保険の加入、それから条例化を進めていくわけですけれども、非常に大事な点は、保険ができました。ですから、事故があっても、それは支払いがちゃんとできるということで、逆に、じゃ、安心だと、じゃ、事故を起こしてもいいのかということになっては、これは逆に本末転倒になってしまいます。
 ですから、それは最悪大きな問題になったときに、双方が立ち行かなくなることが、ないようにするだけでございますので、やはり事故がないことがいいわけでございますので、加入と同時にその前提としては、やはり自転車の悲惨さ、あってはならないんですが、そういう悲惨さもはらんでいることとか、それから例えば、今、私もちょうど昼に出かけたときに、外に出たときに、目の前を、やっぱり一旦停止のところを自転車の人がぱっと通り越していきました。
 軽車両であっても、自転車であっても、それはきちんととまるマナーが、交通ルールを守らなければいけませんし、スマホを持って運転をするということもあってはならない。そういうことをきちんと意識改革をして進めていきたいというふうに思います。